しかし、これでは浮気の証拠とはならない。このままではK氏が尻尾を出さない可能性も否定できない為、私はある作戦を依頼者に提案した。
それは、次の調査日までの間に、当日、K氏が不貞行為におよびやすい環境作りを依頼者自らして頂くという事だ。
要するに、こちら側の意図によってK氏に不倫して頂くと言う事になる。これは、依頼者の精神的なリスクを考えると苦肉とも言える策ではあるが、依頼者の協力と理解なくしては成功しない。
今回の調査目的、又、調査費用を抑え不貞行為の証拠を効率よく収めるには最善の策とも言えるのだ。

調査日。両氏の会社が休日の為、午後6時より各自宅付近にて張込み開始。
午後7時過ぎ、K氏が自宅を出る。そして、車に乗り込むなりすぐに発進。
T子宅で監視体制に入っている調査員にその旨を報告。
その後、K氏追尾中、T子が一人の幼児を連れ、自宅から出てきたとの連絡が現地調査員より入る。
20分後、K氏の車もT氏宅に到着し、T氏と合流。幼児と共に車に乗り込む。15分程車を走らせ、八幡西区内某鍋店へと入る。
約1時間後、3人は食事を済ませK氏が幼児を抱き、店を出る。車に乗り込むと、T子宅方面へ向かった。
20分程車を走らせた後、T子宅付近のマンション前で車を止めた。車からT子とその子供が降りマンションへと入って行く。
K氏の車は依然停車したままである。3分後、同マンションから一人で出てきたT子を車に乗せ5分程走ったのち某ラブホテルへと入る。
時刻は午後9時過ぎ。実家で待機中である依頼者に現時点までの状況を報告。2時間程して二人が某ラブホテルから出る。
車はT子宅付近マンション方面へと向かった。同マンションでT子を降ろした後、K氏は自宅方面へ。K氏の帰宅後、これ以上の調査は無意味と判断し、その旨を依頼者に報告、調査を終了した。

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